悠悠自適なオタク生活

好きなことやどうでもいいことを書き綴る、ジャンル崩壊の趣味ブログ。

「おじいちゃんは宇宙人」(①後ろの正面だぁーれ?)

こんにちは、悠です。

最近はいろんな推し語りを下書きに溜め持っているんですが、納得のいく仕上がりになるまで、書いては消し、書いては消しを繰り返す日々です。

自分の“好き”を、言語化して伝えるのって本当に難しい……。

書く作業がストレス発散でもあるので、自分としては楽しみながらうんうん唸っています。

という訳で、今回はタイトル通りの閑話シリーズです。


ノンフィクションでお届けする「おじいちゃんは宇宙人」シリーズ、ついに書くことにしました。

記念すべき第一弾は、“後ろの正面だぁーれ?”
みなさんがメロディーと共に思い浮かべたであろう、童謡「かごめ」の、あの有名なフレーズです。

メロディーそのままに、フレーズを思い浮かべながら読んでもらえたら、より楽しんでいただけると思いますので、お時間のある方はぜひどうぞ。

後ろの正面、だぁーれ?

我が家の94歳の祖父は、宇宙人である

認知症の進行による奇行もあるが、根っからのユニークな人柄が、年を取ってさらに開花している。



(塗り絵をする祖父。2021年の写真。)

例えば、声の大きさ
かつて電車の車掌をしていたときの影響なのか、元々地声が大きいからなのかはわからないが、94歳になってもめちゃくちゃ腹から声が出ている。 

一声叫ぶと、近くのコップが割れるんじゃないかと心配になるレベルだ。

ご近所さん祖父の雄たけびで時々びっくりさせてしまってすみませんいつもあたたかく見守っていただきありがとうございます、とこの場を借りて、お礼を申し上げたいところである。

うちの祖父は、本当に声が大きい。


また、祖父は釣りが好きだったので、椅子に座って昼寝をしているとき、手が釣り竿を握った形のまま、ピクピク動いていることがある。

あ、今釣ってるな…とその姿を眺めているのは、なかなか楽しい。

たまに目を覚まして、あかんな…とか、ああ!だめだがや!とか言っているので、夢の中でも、釣りには忍耐が必要なようだ。


他にも、昔からの電子機器好きの血が騒ぎ、私のスマホに興味津々で電源を触ってしまったり、ロックを解除しかけたりと、毎回お騒がせおじいちゃんとして、我が家の居間に君臨している。


前置きが長くなったが、今回は、そんな祖父の奇妙な口癖のお話だ。

彼はここ2年ほど、寝ても覚めても、いつでもどこでも、突然、“後ろの正面だぁーれ?”と言う。

最初は、きっとデイサービスで歌って楽しかったから気に入ってるんだろうな……くらいの認識だった。

しかし、だんだんと繰り返される頻度が上がっていくにつれ、それがまるで何かの呪文…呪術……魔法?!のように思えてきた。


夜、祖父に背を向けて皿洗いをしている私に向かって、“後ろの正面だぁーれ?”
ちょっとびびって、皿を落としかけた。

洗濯物を干している私に向かって、“後ろの正面だぁーれ?”
私の後ろにはNさん(祖父のことは名前で呼んでいます)しかおらんよーと返すと、すんとした顔で無視される。

朝、祖父を起こそうと覗き込んだ私に向かって、“後ろの正面だぁーれ?”
私の後ろを見つめて、そんなことを言うので、思わず振り返ってしまった。誰もいなかったが。

極めつけは、真夜中0時ちょっと過ぎ。
声高らかに「浦島太郎」の歌を歌い始めたかと思ったら、何故か途中で曲が変わり、唐突にやってきた“後ろの正面だぁーれ?”……。
途中までは「浦島太郎」歌ってたのに?!と、思わぬ変化球に家族全員が突っ込んでしまった。


おわかりいただけるだろうか。

彼は2年間も、“後ろの正面だぁーれ?”に憑りつかれているのだ
いつか飽きるかなとか、別の曲にしてくれないかなとか、いろいろ工夫はしてみた。

大好きな石川さゆりさんの津軽海峡・冬景色を聴かせてみたり、我が推したち(TREASURE、フレデリックBUMP OF CHICKENなど……)の曲を聴かせてみたり……。

だめだった。
いつも最終的には、“後ろの正面だぁーれ?”に帰ってきてしまう。

認知症の症状だとはわかっているが、その珍妙な現象はずっと続いていて、最近では面白くなってきてしまった。


夜中に歌われるのは勘弁してほしいが、「浦島太郎」が聴こえてくると、どこか期待してしまう自分がいる。

“むかしむかし 浦島は”
“助けた亀に連れられて”
“竜宮城へ来てみれば”

“後ろの正面だぁーれ?”

決まって曲は、このフレーズで締めくくられる。

彼にとって琴線に触れる何かがあったのだろうと、今はもう突っ込むのをやめた。


あとがき

話のオチもヤマもなくてすみません。
ノンフィクションなので、劇的なドラマは起こりませんが、こうして言葉にしてみると、想像以上に珍妙だな…とにやけております。

このシリーズ、終始こんな感じになると思います。

普段は、大変なことの方が圧倒的に多い介護生活ですが、こうして書くと、祖父のことを客観視できて、くすっと笑えたので、気が少し楽になりました。

祖父の珍妙なエピソードを、こうして備忘録的に記録するのは、精神的にもプラスになりそうなので、無理のない範囲で続けていくつもりです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

では、また。