悠悠自適なオタク生活

好きなことやどうでもいいことを書き綴る、ジャンル崩壊の趣味ブログ。

「おじいちゃんは宇宙人」(②じゃんけん星人)

こんにちは、悠です。

今回は、「おじいちゃんは宇宙人」シリーズ第二弾、“じゃんけん星人”をお送りします。

第一弾はこちら。
banbi520.hatenablog.com


お時間のある方はぜひ。

我が家の祖父の不思議な生活を覗いてみてください。

リスみたいに食べる祖父

認知症の症状の中には、“食”に関する行動の変化もある。

過食、詰め込み食べ、早食い……など。

我が家はこれらの症状が主だが、認知症の種類によっては、虫やごみが入っているように見えて食事を拒否したり、食べ方がわからくなってしまったりすることもあると聞く。

食事介助は、介護する家族にとって、なかなかに大変な問題だ。


我が家の94歳の祖父の場合、入れ歯に食べ物が引っかかろうとも盛大にむせようともリスみたいに、とにかく口の中に食べ物を詰め込むのが癖になってしまっていて、かなり苦労している。

少しでも目を離すと、リスのようにほっぺに満タン詰め込んでしまうし、それを止めようとすると鬼神の如く怒るので、食事介助は闘いである。


目が茶碗の中に落ちてしまうんじゃないかと心配になるくらい、猪突猛進といった様子でご飯をかけこんでしまうので、声をかけたり手を握って気をそらしたり、いろいろと工夫をしてきた。

ただ、あまり気をそらしすぎると、食べているのを忘れてむせたり箸をおいて遊び始めたりするので、さじ加減が絶妙に難しい。


そんなある日、悩める私は、祖父と茶碗の間に手を差し込んで、無言でぐーちょきぱーと動かしてみた。

すると、祖父は目を輝かせてこちらを見て、私の真似をし始めたのだ。

ちょっと嬉しくなった私は、祖父の口がもぐもぐと動いているのを確認しながら、しばらく2人で、ぐーちょきぱー体操をやっていた。

こういうときの祖父は、なんだか子どもみたいで可愛いので、私は油断していたのだと思う。

このときの行動が、“じゃんけん星人”を生み出すことになってしまうとも知らずに……。


じゃんけん星人

その日からしばらく、祖父と私による“食事の合間のぐーちょきぱー体操”は続いていた。

とある日の夕飯の時間、いつもと同じように、私が祖父に向かってぱーを出す。

いつもならば、私の真似をして、ぱーを出すはずの祖父は、こちらを見てニヤリと笑った。

ん?と私が首を傾げるよりも速く、祖父がちょきの形を作って、ぱーにした私の手を挟んだのだ。


ぱーに広げられた無防備な私の手を、はさみを模したちょきの手で、容赦なくじょきじょき挟む祖父。

実際に指を挟んでくるので、正直、それなりに痛いのが難点である。


「俺の勝ちだ」とでも言わんばかりに高らかに笑う祖父。
突然の後出しじゃんけんによる敗北に、ショックを隠し切れない私。

その日の食卓には、高らかに笑う祖父呆然とする私われ関せずの表情で食事を続ける祖母の姿があったとかなんとか。


それ以降、祖父と私の、穏やかだったぐーちょきぱー体操は、卑怯な後出しじゃんけんに変わってしまった。

私の手がぱーの形になっていようものなら、祖父は、いつでもどこでも、ちょきを作って挟みにくるのだ。



(たとえもう片方の手におやつのバウムクーヘンを持っていようとも、ぱーを見ると挟まずにはいられない祖父。)


祖父の唾液まみれの手がちょきを作って進撃してきたときと、トイレから出てきて洗う前の手でちょきを作られたときは、さすがに防御したが、もちろん、防ぎきれないこともあるわけで。

そんなこんなで、私は毎日、どこから仕掛けられるかわからない後出しじゃんけんに怯える日々を送っている。


最後に

今回もヤマもオチもありません。
なんなら現在進行形のお話です。

祖父とコミュニケーションをとるにあたって、じゃんけんはよく使う手法だったんですが、まさかこういう形になるとは……。

今ではもう条件反射のように、私の手を見たらすぐ挟みます
何なん……。

まあ、手をちょきで挟まれるくらいは大したことないですけど……でもねぇ……後出しじゃんけんだからいつも負けてるし、なんなら最近は、私がぱー以外を出しても挟んでくるので……。

祖父の中の新たなブームに火をつけちゃったなと、反省しています。


うちのじいちゃん、じゃんけんそんなに好きだったのかな……。

よく観察して、調べているつもりでも、まだまだわからないことばかりで、空回ったり、失敗したりします。

介護はゴールも正解もない……。難しい……。


今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

祖父のネタはたくさん抱えているので、のんびり書きたいと思います。

では、また。