フレデリックの『スピカの住み処』の話
こんにちは、悠です。
今回は、フレデリックの『スピカの住み処』について。
最初に言っておきます。
私はこの曲が大好きです。
聴くたびに、涙が出るほど好きです。
理由は自分でもよくわかりませんが、初めて聴いたときから、ライブで聴くのが夢でした。
なんと、その夢がFCツアーで叶ったんです……!!
嬉しすぎて、幸せすぎて……筆を執らずにはいられませんでした。
愛してやまない『スピカの住み処』のお話、お時間のある方はぜひご一緒に。
ライブで聴いた『スピカの住み処』
フレデリズム (初回限定盤 CD+DVD) [ フレデリック ]
FCツアー初日、名古屋ダイアモンドホール。
最後の曲前のMCで、健司さんがアコースティックギターを持った瞬間に、もしかしてスピカが聴ける……!?と期待して。
期待しすぎないように……と一旦は自制したものの、フレ”ハウス”だし、やっぱりここはスピカじゃない……?と、一緒に行った母と百面相を繰り広げていたのだが。
健司さんのMCが進むにつれて、期待が確信に変わり、曲が始まる前に泣いてしまうところだった。
曲を聴いた瞬間に、叫ばなかった自分を褒めてあげたい。
何度も何度も繰り返し聴いた。
ライブではどんな風に歌って、どんな風に演奏してくれるかな……と、いつも想像していた。
曲も、照明も、なにもかも最高だった。
胸の奥のほうがきゅっとなって、嬉しくて、あたたかくて、少し寂しくて。
なんだかわからないけれど、幸せすぎて涙が出た。
歌謡曲のように、耳馴染みの良いメロディライン。
懐かしくて、あたたかくて、柔らかなギターの音色はもちろん、安心感を与えてくれる、深みのあるベース、そして、そっと土台を支えるドラムが心地よく響く。
それらすべてが絶妙なバランスで奏でられていて、曲の世界の中にどっぷりと入り込んでしまった。
康司さんのコーラスが、音源よりもはっきりと聴こえたので、双子の心地いいハーモニーが、さらに綺麗に響いていたのが印象的。
目を閉じると、瞼の裏に星空が浮かんでくるような……そんな幸せな時間だった。
こうして思い出すだけで、胸の奥がきゅうと締め付けられる。
こんなにも焦がれて、ときめく曲にはなかなか出会えないだろう。
また、ライブで聴けることを心から願っている。
情景が浮かぶ歌詞
"スピカ"は、春の夜に、青白く輝く星である。
星にしては珍しく、植物が名前の由来となっている。
それを知ったとき、この曲にぴったりだと思った。
麦の穂が揺れる夜。
空に青白く輝く、ひときわ明るい星スピカ。
そんな情景を思い浮かべながら聴くと、なんだかわくわくしてくる。
”青白いワンピース”
”あの白いハイヒール”
この部分の対比が好き。
”ワンピース”と”ハイヒール”。
これらの象徴的なアイテムが登場することで、脳裏に映像が思い起こされて、ぐっと曲に引き込まれる。
”今までも これからも 変わらずに 歩いてく”
”いつまでも あの頃を 大切に 笑わせて”
”現在”と”未来”を歌う一方、二番では、”あの頃”のことを歌う。
この部分の対比も印象的。
サウンドの懐かしさと、新鮮な音の遊び方が共存するフレデリックらしい歌詞だなと感じた。
”雨がとても強く降り出して”
”人生が夜の目の前で”
”傘をさして歩き出した”
”雨”は、フレデリックの曲で度々登場する。
フレデリックが奏でる”雨”は、憂鬱なものとしてではなく、ミステリアスで心惹かれるものとしての印象が強いが、この曲では、また一味違った表情を持っている。
ざあざあと降る雨が、”人生”の状況を示唆しているようで、どきりとした。
また、ここでも、”傘”という象徴的なアイテムが出てきて、曲の解像度を上げる。
ショートフィルムになりそうな、独特の世界観を持っているのが面白い。
”涙の気持ちが言葉より先走って”
”銃声が夢の始まりの鐘の音を”
”大きな声で鳴らし出した”
初めて聴いたときは、ここの部分で使われている、”銃声”というインパクトの強い言葉に驚いた。
スタートラインに並んで、始まりの合図を待つような。
そんな気持ちになる。
”鐘の音を大きな声で鳴らし出した”という、一見ちぐはぐなようで、妙にしっくりとくる不思議な表現が頭から離れない。
歌詞の解釈は多様にあって、聴く人によって思い浮かぶ情景も、感じる思いも異なる。
それが面白い。
フレデリックのことをよく知らない人にも、薦めたい名曲である。
三原康司という人が描く、どこか不思議で、あたたかくて、心躍る楽曲の世界を、ぜひ一度覗いてみてほしい。
最後に
今回は、フレデリックのFCツアーで聴いた『スピカの住み処』に心震えて、胸の中に溢れる思いを、熱く語ってみました。
歌詞も、メロディも、全部好きです。
たぶん私は、この曲に恋しているんだと思います。
ときめきが止まらない……!!
書きながら、ひたすらに聴き続けていますが、耳が幸せすぎて……。
ライブで聴けて、本当に嬉しかったです。
また聴けるといいな……。
というわけで、今回はこのあたりにしておきます。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
では、また。